11月6日(木) 平成中村座 法界坊

本日の舞台：平成中村座

浅草寺へ

期間限定の芝居小屋、中村座へ行きました。
10月の「仮名手本忠臣蔵」に続き、11月は「法界坊」です。

これは欲にかられて悪事を重ねるお坊さん（法界坊 by 中村勘三郎）
の巻き起こすコメディ。
もちろん最後はヒーロー（道具屋甚三郎 by 中村橋之助）
に退治されて終わるのですが…

中村勘三郎さん（法界坊役）は本当にすばらしい役者さんです。
すきあらばお客さんを楽しませようとするそのスピリット
　NYでも絶賛されるはずですね。　
舞台にいるのが楽しくて仕方ないんじゃないかといつも思います。

今回は桜席という中村座にしかない席で見せていただきました。
　　　　　この席は引き幕の中にあるのです。

つまり、幕が引かれた後の舞台転換の様子も、
役者が素に戻って袖に戻っていく姿も見ることができる席なのです。

ただこの「法界坊」の場合は幕の前や花道でのお芝居も多いので
ストーリーの全貌を楽しみたい方に桜席はおすすめしないのですが、
裏方さんのテキパキとした凛々しい動きはもちろん、
幕が開く前の役者さんの心構えすらみられるこの席はとても貴重です。

そんな中、引かれた幕の内側で、袖に戻る前に必ず
桜のお客さんに挨拶して去っていくのは勘三郎さん。

幕の外側でのお芝居が見られない間、
　　　　幕の内側だけのいたずらをしにくるのも勘三郎さん

本当に頭が下がります。

勘三郎さんが遊んでいる(？）舞台では、
心なしが黒子役のみなさんも楽しそうに見えるから不思議です。

歌舞伎は家系がものをいう世界。
そのシステムに賛否両論あったとしても、
彼は名実ともに役者の鑑です
　　　　　　　　　　と　思いました　　　　

歌舞伎にはまりたい方への入り口には最適の舞台です。
法界坊は11月26日まで。　

もしよろしければぜひ。　　えつ
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